SaPIDプチBlog~プチブロ


2018/2/17-18 SaPID+ Bootcamp2018 を開催します!

https://www.software-quasol.com/sapid-bootcamp-2018/


書籍「SaPID入門」だけ読んでも何がポイントなのかイマイチわからない・・・というお話もよく耳にします。

ということで、SaPIDのことを”より適切に理解していただく”ために、書籍「SaPID入門」では書けなかったこと、触れていなかったことを中心に、さまざまな切り口でミニBlog記事を書いていきます。

随時書き足していきますので参考にしてください。(最上位が最も新しい書き込みです)

■SaPIDを活用してうまくいく人といかない人 2018.1.16

これまでに多くのSaPID実践を支援していますが、問題構造を作り上げる過程で終わってしまう人、作り上げた問題構造を浮かない顔で眺めてモチベーションも上がらないまま終わってしまう人もいらっしゃいます。

共通しているのは「自分(その方)が期待している答えにならない」ということです。

 

SaPIDでは(誰にも否定できない)事実情報を一つひとつ明らかにし、それらの関係性を結んで構造体を作ります。

適切に進められれば驚くほどわかりやすい構造になる(もちろんわかりにくい構造をなかなか打開できない方もいますが)のですが、だからこそ、どこが解決のポイントになるのか、何を打開しないと解決できないのかが自然とわかるものになります。

 

自分が普段思っている「問題点」と、SaPIDで作り上げた問題構造の結果が異なるものになった場合の反応は大きく2つに分かれます。

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反応1:この構造ならここが解決のポイントと考えるのが適切だよね。これまでの考えは間違っていたんだなぁ。

反応2:私の考えと違う!どこかで間違ったか、作り方がおかしいんだ。(私が間違っているはずはない!)

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反応2のような方は、何度もやり直したり、自分の欲しい答えになるように曲解したりするので、無駄に時間がかかり、結果的にうまくいかないことが多いです。

もともとの見方や考え方が不適切なので、(残念ながら)いつまでもその問題が解けずに残ってしまう。

特に自己責任回避型、他者責任追及型の思考が強い方はこの傾向にあります。

(SaPIDだろうと、別の手法であろうと、このタイプの方はうまくいかないと思います)

 

アインシュタイン氏はこう言っています。

「我々が直面する問題は、それを作った時と同じ考えのレベルで解決することはできない。」

 

一度自分の立ち位置から離れ、自分やモノゴトを別の視点で客観視できるかどうか。

自分の拘り、執着を捨て、可能な限り”素”の状態になれるかどうか。

立ち位置を自在に変えながら同じ対象を眺めた場合、どのように見え方が変化するのか。

自分のこだわりや考え方、捉え方の癖、別の見方、考え方、捉え方に気づき、関係者がみな幸せになるポイントを把握することができるかどうかが重要になります。

 

■求められているのは問題解決力? 2018.1.15

日々発生する問題を首尾よく解決しなければ、業務もプロジェクトも立ち行かなくなる・・・実務上で「問題解決」が重要なのは誰もが認めることだと思います。

 

その一方で、システム要件がなかなか固まらない、システム関連のドキュメントがわかりにくくて作業が進まない、一度決めたはずの要件や仕様の変更が多い、終わったはずの作業に難癖がついてやり直す事態が多発している、プロジェクトの生産性が悪い、見積と実績の乖離が大きい、目標としていた利益が得られない、プロジェクトの途中で離脱するメンバーが後を絶たない、、、など、目先ですぐに解決できない問題が多数存在していることも事実です。

毎日の業務をこなすだけでほとんど余裕がない状況で、山積する問題を前にどこから手をつけてよいのかわからない・・・そんな組織が多いと推察しています。

 

このような状況で重要になるのは「問題解決力」でしょうか?

それとも、たくさんの問題の中から、現状で取り組むべき問題を適切に特定して解決に向かうための「問題発見力」でしょうか?

 

もうお気づきだと思いますが、自らの問題解決力が役に立つ前提条件は、今手をつけて解決すべき問題を発見(特定)することです。取り組むべきではない問題を適切に解決したとしてもそれほど意味はない(むしろ、忙しい中で無駄に工数を使うことや、優先度を誤ることでサービスレベルを落としたりすることにもなりかねない)わけですから、重要なのは問題発見力であるといえます。

 

SaPIDは、組織やチーム、個人に山積する問題の中から、現状の取り組むべき問題を特定(問題発見)し、自ら実践できる手段で解決を行う、そしてそれを自律的に継続実践するための手法です。

 

■要因分析(の対象)にも種類がある 2018.1.12

みなさんへ”要因分析”と聞いてどのような対象を思い浮かべますか?

いろいろな切り口がありえますが、ここでは大きく3つの対象を分けて考えたいと思います。

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1) リリース済み製品・サービスの一部に不備が見つかった際の原因分析

 製品・サービスの欠陥や不備の作り込み、流出原因などの分析が中心となる

 

2)破綻したプロジェクト、ロスコン(ロストコントロール)プロジェクトの原因分析

 プロジェクトの制約条件や運営のまずさ、判断ミスと結果・成果との関係性などの分析が中心となる

 

3)現状の課題を把握するために実施する要因分析

 個人やチーム、組織が取り組むべき課題や問題を明確にするため、現在どのような状況なのかを分析する

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このように、対象が変われば分析する際に収集する情報や着目すべきポイントが異なります。

一方、どの分析においても重要なことは「可能な限りバイアス、先入観(決め付け)や押し付け、 個人攻撃を排除し、事実と根拠・論拠をベースに、関係者や他者が納得する要因を特定し、適切な対策を導出する。」です。

 

1)を対象とした分析の事例としては「欠陥エンジニアリング/欠陥モデリング」があります。

「過失に着目した欠陥のモデリング~バグ分析はなぜうまく行かないのか?~」(JaSST'13東京)

 

一方、SaPID/SaPID+で実践する「問題構造分析」は(もちろん1)にも活用できますが)主に2)と3)を対象とした手法です。

 

■「問題」の定義からわかること 2018.1.11

「問題と課題」2018.1.10で定義したとおり”問題”とはあるべき姿、基準と現状のギャップ(差異)のこと。でした。

つまり、組織やチーム、個人が持つ「あるべき姿」と現状のギャップが問題となるので、どのようなあるべき姿を描いているか、関係者で共有しているかが鍵になります。

 

非常に高いレベルや実現難易度が高いあるべき姿を持っている組織やチーム、個人と、誰でもできるレベルや実現難易度が低いあるべき姿を持っているそれでは、認識される問題の内容が変わります。

同じ状況を見ても、人によって問題視したり、しなかったりするのはこのためです。

また、どんなにすばらしい価値実現のあるべき姿を描いたとしても、それが関係者に伝わっていなかったり、共感していないメンバーが多いほど、問題認識がばらつき、一貫した判断や行動に結びつかなくなることは容易に理解できます。

 

Personal SaPIDを活用して問題構造を描くワークを行ったり、チームや組織の問題構造を構築する支援を行うと、その方(達)がどのようなあるべき姿(価値観)を持っているのかが手に取るようにわかります。

そして、そのあるべき姿(価値観)や執着心、勝手な決めつけなどが邪魔をして、問題の捉え方がゆがんでしまい、いつまでも解決できなくなっている組織、チーム、個人が多いことを実感しています。

 

■問題と課題 2018.1.10

問題と課題。

似ているようで異なるこの二つの言葉の意味を共有しておきましょう。

まずは、書籍やWebサイトの情報から典型的なものを並べてみます。

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問題の定義:

(問題解決の分野では)あるべき姿、基準と現状のギャップ(差異)のこと。

※テストや試験に出る問題、という意味もありますが、ここでは対象外とします。

 

課題の定義1:

目標を達成するためにこれから成すべきこと。

 

問題を解決するためにどのような行動を起こしたらよいかを明確に述べたもの。

問題を解決するために、担当・期限が設定できる単位に細分化したもの。

通常1つの問題を解決するには複数の課題設定(行動)が必要である。

 

 

課題の定義2: 

現状のあるべき基準ではない新しいあるべき基準を設定した際の現状とのギャップ(を埋める施策の方向性)。

問題創出とも言う。

 

課題の定義3:

実際に存在する多くの問題の中で、現状で取り組むべきもの。

 

(参考情報)

wikipedia

http://mngmnt.jp/2017/02/03/problem-issue/

「問題解決モデル」サイモン著

「問題解決入門」佐藤 允一著

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問題、の定義はどこを見ても大枠同じ意味になっていましたが、課題のそれは異なっていますので注意が必要です。

 

1つ目は、(取り組もうと選択した)問題(目標)を解決(達成)するためになすべきこと。

これは、問題の解決策に求められることや内容を指しているようです。

2つ目は、現状で共有している基準とは別に新しく設定した基準と現状とのギャップのこと。

こちらは、現状よりもレベルアップを目指すための新しい目標と現状の差分そのものを指しています。

3つ目は、たくさんの問題の中で、解決に取り組むべき(と特定した)ものそのもの。

 

実際にいろいろな方に「あなたの”課題”の意味は?」と聞いてみると、それぞれ異なる意味で使っていることがわかります。

自らが「課題」をどちらの意味で使うのかは自由ですが、少なくとも同じチームや組織の中では定義を統一しておいたほうがよいですよね。(相互理解を確実にするために)

 

当コーナーでは(SaPIDを語る上で)問題、課題の定義を、以下のようにしたいと思います。

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問題:

あるべき姿、基準と現状のギャップ(差異)のこと。

 

課題:

実際に存在する多くの問題の中から特定された取り組むべき問題を解決するためになすべきこと。

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