利用時の品質(その5-①:リスク回避性(経済的リスクの危険性))

リスク回避性の副特性の一つ目は「経済リスクの危険性」です。

※公式な規格では、”危険性”を”緩和性”としているようですので適宜読み替えてください。


経済的リスクの危険性の定義は、


 利用状況下で経済的状況、運用効率、商業的所有物、評判、他の資源への潜在的リスクを軽減する度合


となっています。

軽減する程度、なので、公式の表現”緩和性”という方が題名と定義が一致している感じがしますよね。(笑)


「経済的状況への潜在的リスク」は副特性名と同じ用語があるのでわかりやすいと思います。

システムを利用することによって意図しない金銭的な損失がないこと、ですね。

代表的にはお金になると思いますが、証券や株券、商品やサービスを受け取れるお客様ポイントなど金銭的価値のあるものはすべて対象になると思います。


例えば以前、取り扱う金額が非常に大きな商取引関連のシステムで「0(ゼロ)」を一つ間違えて入力し、そのままOKしたためにとんでもない損失が・・・という話が以前ありましたね。100円が1000円になった程度なら許容できますが、100万円のつもりが1000万円になったり、1000万円のつもりが1億円になるととんでもない損失になりえます。

この事故のあと、金額の大きな取引を取扱うシステムは入力値の再確認STEPを踏んでからOKに至るような改善をしたと聞いています。


「運用効率への潜在的リスク」とは、システムを利用する際の手間や、その後の対応などが必要以上に大きくならないことを指します。システムを利用することでかえって手間がかかったり、必要のない余計な手続きが多いと、目的を果たすまでに使う時間と工数が無駄になってしまいますよね。こういうのを不便、と言います。

システムがあると便利!というのが暗黙のニーズですから不便になると損をしたと思うのは当然の話です。


「商業的所有物への潜在的リスク」ですが、当初私はてっきり知的財産権などを指すのかな?と思っていました。

そもそも「商業的所有物」という言葉そのものを聞いたことがありませんでしたし。(みなさんは聞いたことがありますか?)

営業秘密に当たる情報や商標、サービス・マーク及び商号、その他の商業上の表示などは該当しそうですが、どうして”商業”に限定しているのかはちょっとわかりません。

仮に知的財産権が該当するとした場合、システムの利用によって著作権や特許・実用新案・意匠・商標などが侵害されないようにすることがこの意味だと思います。


「評判への潜在的リスク」は、システムを利用することで自らや組織、企業の評判が失われる危険性を指していると思います。

例えば、あるサイトにメンバー登録しているだけで、「あの人(会社)、表面的にはクリーンなイメージだけど実はやばいんじゃないの?」と思われるようなことにはなりたくありませんよね。


最後は「他の資源への潜在的リスク」ですが、これまでに登場しない他の資源・・・以上の説明には登場していない自らが持っている設備・備品や権利などはすべて該当します。具体的には・・・なんだろう?ちょっと出てきませんでした。

これについては思いついたら書き込むようにします。


一つ目のリスクは以上です。 

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