「現状の問題を教えてください。」
みなさんはこの質問にどのようにこたえるでしょうか?
ちょっと考えて、自分の答えが出たら読み進めてください。
これまでの経験では回答は大きく3つにわかれます。
①問題事象を提示する。
例:欲しい情報を探すことが多く、そしてなかなか見つからず、作業が進みません。
②問題のように思えるが実は解決手段を提示する。
例:情報共有ができていないことが問題です。(情報共有するのがいいです、と同等)
③解決手段を提示する。
例:情報共有するのがいいです。
実際には②や③の方が意外と多いのが実態です。
つまり、問題をしっかりとらえている人は意外と少ない、ということになります。
「問題」は曖昧さを含んだ言葉です。
なので上記のようなばらついた回答が多くなってしまうのでしょうね。
残念ながら、問題を的確に把握できていない人・チームは、適切に解決することが難しくなります。
では、チームとして認識したい「問題」を的確に把握する方法はないのでしょうか?
これまでプロジェクトマネージャとして、あるいは問題発見・解決や継続的な改善実践をお手伝いしてきた経験から、質問の仕方を工夫すると「問題」を引き出す可能性が高まることを実感しています。
その質問とは「実務における困りごとはありませんか?」です。
仕事が着手できない、途中で止まってしまう、終えたはずなのにやり直しをしなければならなくなる、予定外の作業が何度も入る、、、このような事象は困りごとの代表的なものです。
そういう困り事があれば教えてください、とアプローチすると「問題」を引き出しやすい。
それでも②や③を提示してくる方はいます。ただ、圧倒的に少ないので大丈夫。
もし②や③を提示して来た際には「それが無いことで困ることを具体的に教えてください」と聞けば欲しい情報が得られやすくなります。
チームのメンバーの”実感”は、早期に問題を発見するための大事なセンサーです。
各自が持つ「困った!」センサーを利用すると問題が把握しやすく、共有しやすくなります。
そう、問題を早く解決したかったら、各自が把握した問題を早期に共有し、チームとして認識することです。
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